本物のアマゾナイトの魅力

アマゾナイト パワーストーン辞典

アマゾナイトというと淡い青緑色が美しい石です。

明るい色合いのせいか「希望の石」などとも呼ばれてパワーストーンの世界でも人気がありますね。 多くの仲間を持つ長石の一種で鉱物としては「微斜長石(マイクロライン)」という名前を持っています。でも一般的には微斜長石というと灰色でただの岩石に見えるものが多いです。その中で青や緑色のものだけが「アマゾナイト」と呼ばれています。

岩石に含まれる微量の鉛によって青や緑に発色していると考えられています。

アマゾナイト

アマゾナイト(マダガスカル産)のタンブル

パワーストーン的な意味合いとしては精神的な安定をもたらすとか希望の石であるとかで、アクセサリーにもよく使われています。

 

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クォーツァイトがアマゾナイトの名前で売られている

 

ところが、ビーズとして売られているアマゾナイトの中には別の石が混ざっているかもしれないという事はご存知でしたか?

下の画像は、アマゾナイトの名前で売られているビーズです。

ブルークォーツァイト低品質

ビーズ屋さんの店頭やネットショップでも良く見かけると思います。

かなり薄い青緑色の不透明な石です。6mm玉だと一連が1000円以下で売られている事が多いです。 更に高級なグレードになると色の濃い石も売られています。

これがそうですね。

ブルークォーツァイト中品質

 

でもこれらの石は実は「ブルークォーツァイト」という石なんです。

といわれてもどんな石なのかよくわからないという人も多いと思います。

「クォーツァイト」というのは日本語では「珪岩」といいます。「石英」の仲間です。石英は二酸化珪素の結晶の事ですが、クォーツァイトは小さな石英の粒の集まりです。 アベンチュリンの事を「アベンチュリン・グリーン・クォーツァイト」と呼ぶ事を知っている人は多いと思います。この「グリーンクォーツァイト」も「珪岩」です。名前を見てもわかるとおり、ブルークォーツァイトとは色が違うだけです。

クォーツァイトは石英族なので化学組成式は「SiO2」です。

アマゾナイトの属する微斜長石の化学組成式は「KAlSi3O8」です。

つまりアマゾナイトとクォーツァイトは別物なんですね。

でも色が似ているから青緑のクォーツァイトはアマゾナイトとして売られています。 アクセサリーの世界では見た目が重要なので化学的な組成は関係ないのかもしれません。

でもグリーンクォーツァイトが安く売られている事からもわかるようにクォーツァイトは高価な石ではありません。それがアマゾナイトに成りすましているのですからなんだか騙された気分です。

もちろん、アマゾナイトとして売られているブルークォーツァイトもそんなに高い値段が付いているわけではありません。アマゾナイトには安い中国産やブラジル産(もしかするとアメリカ産も)と高価なペルー産。ロシア産があるのはご存知の方も多いと思います。

この中で安い中国産、ブラジル産はブルークォーツァイトに間違いありません。ペルー産、ロシア産は本物のアマゾナイトといえそうです。ビーズでは見かけませんがマダガスカル産もクォーツァイトではありません。

 

これが本物のアマゾナイト

 

これがペルー産アマゾナイトです。

アマゾナイトビーズ

色が鮮やかなのがわかると思います。

色味だけの問題ではなく、澄んだみずみずしい青緑色をしています。それに対してクォーツァイトの方は濁ったようなくすんだような色合いです。実物を比較するとその違いはよくわかりますので、興味のある方は店頭で中国産とペルー産を比較してみてください。

アマゾナイト比較

また、色以外にも違う点があります。それは光を反射してキラキラと光る事です。

写真ではわかりづらいかもしれませんが、よく見ると魚の鱗のように白く光っている部分があると思います。長石族のジェムストーンはアベンチュリン効果やシラー効果などの光を反射する現象がある物が多いです。ペルー産アマゾナイトは特に光を反射してキラキラと輝きます。

でもブルークォーツァイトにはこの光の反射はありません。長石の中にもこの現象がないものはありますが、僕はこういう効果がある方が長石らしくて好きですね。

こちらの画像の方がシラー効果がよく分かると思います。

アマゾナイト

ビーズよりも大き目の石の方がシラー効果が分かりやすいです。

 

最近ではクォーツァイトを「アマゾナイトブルークォーツァイト」という名前で売っている店もありますし、「ブルークォーツァイト」という名前で売っている店もあります。

化学的には アマゾナイト ではありませんが、この色合いや風合いが好きだという方や、本物は高価なので代用品でいいという方はブルークォーツァイトをお求めになるといいと思います。

でも、本来アマゾナイトという石は澄んだ青~緑色の綺麗な石なのです。

安物の代用品が出回っているおかげで、本来の良さがあまり知られていないような気がします。それが残念です。

以上、たかふみでした。

 

パワーストーン辞典長石の仲間
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水晶生活

コメント

  1. 林檎猫 より:

    こんばんは~
    アマゾナイトのお話、、、
    「ブルークォーツァイト」という石が
    アマゾナイトとして売られてるという話は
    ネット上あちこちで見かけてましたが、
    見分け方がよく解らなくて
    自分が持ってるビーズはどっちなんだろう?
    …と思ってました。
    でも今回のこちらの記事で見分け方が解って、
    自分のはほぼ間違いなく「ブルークォーツァイト」
    ばかり~・・・っというのが判明?してしまい
    軽くショックを受けております。。。
    まぁ、ブルークォーツァイトも色味的には
    好きなので、別物として扱えば
    問題はないんですけども…。
    でもやはり本物のアマゾナイトは
    美しさ(発色の良さ)が全然違いますね!!
    今度はぜひペルー産の本物を
    GETしたいと思います。

  2. たかふみ(管理人) より:

    林檎猫 さん、こんにちは。
    確かにアマゾナイトのつもりで買ったものが実は別の石だったと分かったときはショックだと思います。
    ビーズは安く大量に作らないといけないので代用品が多くなってしまうようですね。
    でもブルークォーツァイトもれっきとした石英族の石ですしこの石にはこの石のよさはあると思います。
    ペルー産のアマゾナイトは高価(中国産の2~4倍の値段がついています)ですが
    発色のよさは段違いですね。色もいいですし、
    私はキラキラが入っているのが気に入っています。
     

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