ダイヤモンドのような形と輝きで人気のハーキマーダイアモンド。
もちろん本物のダイアモンドではありませんが。
色のついてない水晶としてはとても高価です。
ハーキマーダイアモンドは
ニューヨーク州ハーキマーという場所で採れる特別な水晶。
ニューヨークというと大都市のイメージがあるかもしれませんが。
それはマンハッタン島のはなし。
ニューヨーク州の北の方にはハーキマー(Herkimer)という場所があります。
鉱物の宝庫なのです。ハーキマーは古代には海の底でした。細かい鉱物が固まったてできた苦灰岩(くかいがん・ドロマイト)という岩石がたくさんある場所です。苦灰岩の中に空洞ができて、その中で成長した水晶がハーキマーダイアモンドなのです。
ハーキマーダイアモンドは水晶なのに六角柱になってません。
ダブルポイント型水晶の仲間と考えらられますが。
ただのダブルポイント水晶ではありません。
柱の部分がとても短いのが特徴です。
ハーキマーダイアモンドの美しさ
なぜダイアモンドと呼ばれるくらいきれいな輝きをしているのでしょうか。
ハーキマーダイアモンド の表面は凸凹や溝、模様がありません。
磨いたように滑らかなです。
ハーキマーの地質には有機物が含まれている部分があります。
タールという石油のようなものです。この有機物がついてるので表面が滑らかに見えるともいわれています。天然のワックスで表面が覆われていると考えればいいのでしょうか。
ハーキマーダイアモンドには黒や茶色の付着物がついているものがありますが。
これこそが、タールを含むハーキマーの土地で出来たという証なのです。
母岩からはがれます
ハーキマーダイアモンドというと母岩についた状態でうられていることがあります。
苦灰岩はとても硬くて機械を使って衝撃を与えながら掘ります。
たいていの石は衝撃で母岩からはがれてしまいます。
はがれた物はくっつけて元の状態を再現して売ってることもあります。
ダブルポイント水晶は、柱状の水晶のように岩にしっかりと張り付いて成長するものではありません。
結晶の一部が岩にくっついているだけです。
だから二方向に結晶が成長できるのです。
でも母岩からはがれやすいという性質があります。
ハーキマー水晶は母岩からはがれるもの。
というのは理解して買ったほうがいいです。
似てるけどハーキマー出身でないものも
でも、有機物の付いたダブルポイント水晶はハーキマーだけで取れるわけではありません。
鉱物愛好家の世界ではロシアやイギリスでも似たような水晶があることは分かっていました。
パワーストーンの世界でも中国やパキスタン産のものがハーキマーダイアモンドとして売られています。
ハーキマー産ではないのに、パキスタン産ハーキマーダイアモンドとして売られていたりします。
透明なダブルポイントなら何でもハーキマーダイアモンドになってしまいます。なんだか妙なかんじです。
普通のダブルポイントとは違う呼び方を考えたほうがいいのかも知れませんが。
ハーキマーの名が有名なので、○○産ハーキマーダイアモンドという呼び方はこのまま定着するでしょう。
買うときは産地を確認するようにしましょう。
ハーキマーの物が一番品質が高いとされています。
パキスタン産の中にもきれいなものはあります。
うまく探せば安くてきれいな物がみつかもしれませんよ。
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