パワーストーンや天然石を求める人は加工や着色されていない物を求める人が多いですね。 売る側も天然物であることをセールスポイントにしてある事が多いです。
中には一見して加色していそうなものまで天然物として売っているものもあります。
それだけ人は「天然もの」という言葉に弱いということの証明でしょう。
どこまでが天然といえるのか
鉱物としての石をコレクションしている側からすれば人工物や加工されたものを集めても意味がないと思うのは当然です。石の外観というのは石を識別する上で重要な要素です。それに手を加えられているとしたら本当にその石であるかどうかが怪しくなります。石本来の姿にこだわっている人にとっては天然物である事は重要な要素になります。
そのかわり、鉱物コレクターが持つ石は地味で飾り気のない石ばかりになります。
とはいえ、着色加工がしていなくても、パワーストーンには人の手による加工が行われています。
自然界に存在するときとは形を変え、磨かれて原石とは別物のように美しくなっています。原石を見るとタンブルやルースとは別物のように地味で輝きがないことはよくあります。エメラルドやルビーだって原石にも色は付いていますが美しいものではありません。
人間が石の持つ可能性を引き出した結果、美しい宝石となるのです。
レッドタイガーアイという石は黄色いタイガーアイを加熱して作られた石です。自然界にもありますが、ほとんど採れないので市販されているのは黄色いタイガーアイを加熱したものです。だから安く買うことが出来るのです。
また、着色していなくても補強の為に樹脂(接着剤)をしみこませたものや、表面を保護するためにコーティングされたものもあります。どこまで人の手が加わったものが良いのかについては難しいものがあると思います。
天然石を求める人で一番多いのは、形を変えたり研磨することは認めても色を変える事は認めないとする人ではないでしょうか。
でも人間の手が加わっていないのに鮮やかな色をしている石というのは意外と少ないです。
だからこそ宝石という分野が成立するわけなのです。宝石ほど希少ではなくても天然もので美しい石を求めるのならそれなりの出費は覚悟しなくてはなりません。
パワーストーンは本当に天然ものでなければいけないの?
でもパワーストーンとしての効果があればそれでいいという場合はどうでしょうか?
もちろん石の力は測定することはできません。科学的にも証明されていません。使う人がどうとらえるかによって変わってくる曖昧なものです。
今まで僕はパワーストーンの効果については、石の色、質感、持つ人の潜在意識、石の持つ波動が影響していると書きました。 色は人工的に変える事が出来ます。質感も素材と構造が同じであれば似たような物を作ることが出来ます。
潜在意識は持つ人の心がけ次第です。潜在意識の中で天然ものでなければ効果がないと信じている人の場合。明らかに人工物と分かっているものを身につけても効果は現れないかもしれません。
逆に人工物でも天然物と信じていれば効果が現れるかもしれません。
波動も素材と構造が同じであれば人工物でも同じものが得られるでしょう。もちろん天然物と全く同じ構造の物が作れるという前提での話です。現在の科学力だと水晶やダイヤモンドは天然物とほとんど同じ構造の物を合成する事ができます。
したがって、絶対に天然物でなければならないという決定的な理由はみあたらないのです。
もし霊的なものは天然物にのみ宿るという主張が正しかった場合は、一部の霊能者(とされる人)だけの判断でどうにでもなります。たとえば、不純物が多くて従来の価値観では売り物にならなかった水晶でも、霊能者が効果があると言えばスーパー○○という名前で世に送り出す事だってできるのです。
もちろん、霊能力のない僕にはそれがうそか本当か判断する事は出来ません。パワーが本当にあるかもしれないしないかもしれない。そのくらいの気持ちでいたほうがいいです。
結局のところパワーストーンの本やサイトで強調されているのは、この霊的というかスピリチュアルな部分です。 それは人によってどうとでもなる曖昧な部分なのです。
石の価値というのは人間の認識で大きく変わるものなのです。あとは、自分の認めた価値に対していくらお金を出せるか。という問題だけです。
ですから大事なのは自分が石に何を求めていて、どのように扱えばいいのかをしっかり認識している事だと思います。
人工シトリン、青メノウ、レッドアゲート(販売名をそのまま明記)。
写真の石はすべて人の手によって色が加えられています。
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