クリソプレーズを紹介します。
緑の美しいクリソプレーズはカルセドニーの仲間です。
カルセドニーとは二酸化珪素の細かい結晶が集まってできた石です。
大きな結晶になると水晶や石英と呼ばれたりします。
パワーストーンの世界では大所帯の石英一族の仲間なんですね。 カルセドニーは日本語では玉髄と言います。 クリソプレーズの日本語名は緑玉髄。そのまんまですね。
クリソプレーズ
涼しげな緑は二酸化珪素にニッケルが混ざることによりこのような色になります。 ニッケルの混ざる量や濃度のばらつきによって、色やムラが出たりします。
クリソプレーズ”chrysoprase”の”chryso”はギリシア語の金を意味する言葉から来ています。 黄色がかった緑が、金の中から生まれるものだと想像させたみたいです。 プレーズは植物のニラ”prason”からきているそうです。ニラは胃腸や血液に効果があると考えられていました。 クリソプレーズも体の中をきれいにしたり、肝臓や痛風、精神的な面に効果があると信じられていたようです。
アメリカ、ロシア、ブラジルなどで見つかってはいましたが、量が少なく貴重な石だったようです。 でも、オーストラリアで大量に見つかったので今こうして私たちでも手に入れられるようになりました。
そのせいかオーストラリアンジェードの名前で売られていることもあるようです。
私の持っているクリソプレーズをいくつかお見せします。
左下の板状のものは、原石を薄く切ったものです。 わりと結晶が細かく薄い緑が均一で品質としてはよいものだと思います。
右上のものは白い部分が多く、品質としては良いものだとは扱われていません。 でも、緑と白の混ざり具合がなかなかきれいで面白いと思います。
左のものは色はよく発色しているのですが、 固まるときに小さな結晶にならずに残ってしまった部分が網目状に残っています。 石のできる様子が想像できて面白いと思います。でも装飾品としては使えずに 安く売られてしまう運命にありました。おかげで手に入れることが出来たのですが。
この中でも板状になっているものは、 清涼感のある緑の半透明がこの石本来の魅力を教えてくれるようです。 表面を磨いていないので曇ったようになっていますが、 それだからこそ石の持つ半透明な感じがよく伝わってきます。
石の表面をピカピカに磨いてしまうと確かにきれいなのですが、 表面の光沢にごまかされて石本来の質感が伝わりにくくなるような気がします。 ペンダントトップやビーズに加工してしまうと このよさが失われてしまいそうで残念な気がします。
原石のまま鑑賞するのもよいものです。 品質の良い原石を見る機会があれば、じっとその透明感を見てください。
ビーズではわからない クリソプレーズ 本来の魅力が伝わってくると思います。
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