セプタリアンは淡い黄色のカルサイトと、茶色のアラゴナイト、カルセドニーが混ざり合った石です。ハチミツとチョコレートが混ざったようなおいしそうな見た目ですよね。
同じ炭酸カルシウムが成分なのにカルサイトとアラゴナイトの二種類があって、性質の違う石が同居してるんですね。
そのため、コミュニケーションの石として注目されています。
このページではちょっと変わった石、セプタリアンについてお話しします。
セプタリアン(septarian)とはどんな石
名前の由来
セプタリアの名前の由来はいくつかの説があります。
アラゴナイトの茶色の壁がカルサイトと母岩を隔てている壁に見えることから、ラテン語の隔壁を意味するセプタム(septum)がもとになっているという説。
石に亀裂が入って亀の甲羅の模様に見える石セプタリウム(Septarium、亀甲石)に由来する説。
他にも大きな亀裂が7方向に入ってるように見えたことからラテン語で7を意味するセプテム(septem)がもとになってるという説がありますが、この説は有力な説ではありません。
セプタリアン・ノジュールと呼ばれることもあります。ノジュールとは地層の中にある岩石の丸い塊を意味する鉱物用語です。地層の中に丸い空間や隙間があるとその中に鉱物の成分が入り込んで結晶になります。空間の形が丸いと結晶の塊も丸くなることがあります。
セプタリアンの別名
表面の独特な模様が、想像上のドラゴンや恐竜の卵を連想させることから。ドラゴンストーンと呼ばれることもあります。
和名では泥灰岩と紹介されることがあります。でもこれは正しくはありません。泥灰岩とは粘土質の小さな粒上の砂や土が固まってできた泥岩という石があります。泥岩のなかでも炭酸カルシウムを多く含む岩を泥灰岩といいます。
セプタリアンも泥岩から見つかる炭酸カルシウムが主な成分の石ですから、泥灰岩の仲間なんですが。セプタリアンは炭酸カルシウムがアラゴナイトとカルサイトの二種類に分かれていて、はっきりとした境目があるのが特徴です。泥灰岩は大きなグループでその中にセプタリアンがあるというのが正しいですね。
亀甲石というのは亀の甲のような模様のある石全般を意味するので、セプタリアンだけが亀甲石というわけではありません。
ラブラドライトを長石、水晶(クリスタルクォーツ)を石英(クォーツ)と呼んでるようなものですから、泥灰岩も亀甲石も間違ってるわけではありませんが。そのものズバリを意味する名前ではないんですね。日本語でセプタリアンそのものを意味する言葉はないので、広い意味を持つ名前を代わりに使ってるのです。
特徴
セプタリアン(septarian)
化学組成:CaCO3
モース硬度:3~4
壁開 :完全
カルサイトとアラゴナイトの2種類の鉱物が混ざってできます。カルセドニーが混ざってることもあります。カルサイトとアラゴナイトはどちらも炭酸カルシウムでできています。同じ成分ですが、できる時の条件が違うので結晶の並び方が違っています。アラゴナイトの方が若干固いです。
セプタリアンは、茶色い方がアラゴナイト。ハニーイエローとも言わる蜂蜜のような淡い黄色の部分はアラゴナイトです。
カルサイトとアラゴナイトもパワーストーンとして人気があります。同じ成分だから兄弟みたいなものです、なのに性質がちがうんですね。鉱物って不思議です。その兄弟が仲良く同じ場所にいるのがセプタリアンの面白いところです。
象徴する意味や期待される効果
異なる種類の石が一つに合わさっていることから、コミュニケーションの石と言われています。海底に降り積もった泥岩が、水が干上がった後に鉱物の成分が浸みこんでできたことから大地とのかかわりがあると考えられています。グラウディングに使うと効果があるといわれています。大地や人とのつながりをもたらせてくれるので安心感、ヒーリングに使ってるヒーラーもいます。
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